「介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)」の現状と課題。
食事・入浴・排泄などについて、常時介護が必要な人向けの施設である「介護老人福祉施設
(特別養護老人ホーム、特養)」への入居を希望する場合は、現在は、市区町村か施設に直接
申し込むかたちになっています。
入居にあたっては、要介護度の高い人が、優先されることになっていますが、全国的に「介護老人福祉施設(特養)」の数は圧倒的に足りない現状があるため、新たに入居するためには要介護度が4か5でないと、実質的には入居が難しい状況です。
「介護老人福祉施設(特養)」の設置は、自治体か社会福祉法人に限られ、その
建設費用の多くが補助金でまかなわれています。
その設置数が不足しているのは明らかなのですが、自治体の負担が大きいため、施設数が限られて
いるというのが現状です。
このような背景もあり、入居待機者数は増える一方となっており、その数は、現在の施設入居者数と
ほぼ同規模程度に達している、というデータもあるようです。
ところで、「介護老人福祉施設(特養)」は、これまでは4人部屋が主流でしたが、
2001年以降は、「個室」でなければ新たに設置できなくなっています。
10室の「個室」をひとまとまりとして介護する、居住者のプライバシーにも配慮し「ユニット型」という
仕組みです。
しかしながら、このユニット型は、全国の「介護老人福祉施設(特養)」の約14%にとどまっています。
この「ユニット型」への移行がなかなか進んでいない理由のひとつに、既存の4人部屋の改装・改築費用が、施設側の負担になっていることがあるようです。
ただし、厚生労働省が「ユニット型」を増加させていく意向を有していることから、いずれにせよ
「ユニット型」への移行は、今後全国的に進んでいくものと思われます。
また、「介護老人福祉施設(特養)」においては、介護料や食費や居住費の他に、「買い物代行費用」や「消耗品代金」などの名目で、施設が独自に設定し徴収する費用があるところも多いです。
入居者の中には、認知症などを併発している方も多いため、それらが本人のケアのための適切な
サービスとして設定されたものなのかが、外部からは検証しにくいこと、あるいは別途の費用を
徴収しておきながら、サービスへの十分な反映はなされていない、といった場合もあるようです。
「介護老人福祉施設(特養)」については、利用者がより詳しくサービスと費用の関係がわかる形での
情報開示を、さらに進めていってほしいところです。
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