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「介護付有料老人ホーム」、施設見学前に注意したいポイント(1)。


いまや有料老人ホームは、要介護・要支援者を受け入れる「(介護付)有料老人ホーム」が、その主流となっています。

(介護付)有料老人ホームの数も全国で2,000施設を超えており、入居を考える側としても、その選定においてしっかりとした事前調査を行い、最適な施設を選ぶための基準を持たなくてはならない時代になってきています。


施設見学の前に、優良な(介護付)有料老人ホームを選ぶための重要なチェック・ポイントを、いくつか確認しておきましょう。


まずは「入居一時金」です。

入居一時金は、0円をうたい文句にする施設から、数億円と超高級感をただよわせる施設まで、施設によって設定の幅が非常に広くなっています。

改正老人福祉法により、これから新設される有料老人ホームにおいては、運営会社が倒産しても入居金の一定額までが保証される「入居金の保全措置」が義務づけられています。


また、入居契約後90日間のクーリングオフ(契約解除)も、あわせて義務づけられています。

有料老人ホームは、入居一時金と月額利用料を支払って居室及び様々なサービスを利用できる権利を得るという、いわゆる「利用権方式」が多いため、入居一時金が入居者の死亡時や退去時において戻って来ないというトラブルがかねてから絶えなかったため、そのような規定が設けられたわけです。


特に入居一時金が高額な場合において、その「償却」方法がどうかという点についても、注意しておく必要があります。

初期償却の金額割合が大きくなる「定率法」を採用しているということは、万一何かあったときに、施設側の取り分がそれだけ多いということを意味します。

これはある意味、それだけ入居者より経営優先、利益重視の運営姿勢が強いということですし、あるいは、施設として資金繰り上の問題を抱えている可能性すら、無きにしもあらずです。

入居者にとっては、「定額法」が採用されていて、入居一時金の初期償却の金額が低めに設定される方が望ましいといえるでしょう。


2006年4月以前に設立された有料老人ホームにおいては、前述の「入居金の保全措置」を取っていない施設も、いまだに数多くあります。

そのような施設においては、万一の倒産のときなど、入居一時金が返還されないリスクが生じることになります。

このリスクを補うため、親会社や銀行の連帯保証などがあるか、または独自に民間保険等に加入するといったなんらかの具体的対策を施設側でとっているかどうかについてもチェックしておくべきでしょう。


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また、経営全体の状況を見るには、入居希望者に契約前に渡すことが望ましいとされる「重要事項説明書」の入念なチェックが、必須となります。

これは、有料老人ホームの入居希望する本人や家族のために、費用の詳細、医療体制・職員の勤務体制、入居一時金の償却内容、設備やケアの詳細についての説明等、契約に関わる重要事項が記載された書面です。

契約時には、利用者への交付そして説明が義務づけられております。


素人にはわかりにくい難解な用語もちりばめられていますので、わからない部分はじっくり質問し、また不安な点があれば、こういった分野の取扱件数が多い行政書士や弁護士などの外部の専門家にあらかじめ相談してみるのもよいでしょう。


そして、「入居契約書」。

同じく重要な事項がたくさん記載されている書面ですので、やはり契約前には時間をとって検討したいところです。


しかしながら、入居者に判断の余裕を与えないためか、契約の直前になって、これらの書面をはじめて出してくるような施設もあるとのことです。

「重要事項説明書」や「入居契約書」について、入居希望者にそのような態度しか取れない施設は入居希望者に対する情報開示の姿勢に問題があると言わざるを得ず、十分に注意してかかる必要があります。


そして最終的には、見学会に参加したり、「体験入居」に参加することによって、実際の様子や雰囲気を確認することが必要です( ちなみに、「体験入居」は1泊2日、二食付きで費用は1万~2万円前後といったところが一般的な相場のようです)。


とりわけ、有料老人ホームの善し悪しは、「職員の質」によって、大きく左右されると言われます。

職員の定着率についても、体験入学のときなどに、さりげなく職員の方に、勤務年数や職場の居心地を尋ねてみるなどして、注意を払いたいところです。


どの有料老人ホームも概してパンフレットなどが綺麗に作られており、また金額的なお得感があるようなイメージ広告を出している施設なども珍しくないものですが、そういった表面的な部分に惑わされず、「重要事項説明書」と「入居契約書」、そして日時を変えた複数回の見学や体験入居を中心に据えて、じっくりと検討するようにしたものです。


そのためには、間際になって有料老人ホームへの入居をあわてて決めることのないよう、入居者の立場にたった将来設計を行うと共に、実際に入居するかなり前の段階から、こういった事前調査をしっかりと行っておくようにしたいものです。


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